みらい研究所の公式サイトです。わかさ生活が学会発表した研究論文や研究への取り組みなど、研究情報を紹介します。

お知らせ

2017/12/07
特別栽培種スペアミントのロスマリン酸が「アルツハイマー型認知症」の予防に繋がる可能性を学会発表 NEW

 株式会社わかさ生活(本社:京都市、代表取締役:角谷建耀知)は、北欧産野生種ブルーベリー「ビルベリー」と目の研究を長年行って参りました。また、2011年より新たに脳神経疾患の予防に関する研究にも尽力しております。

この度、わかさ生活と鳥取大学 河田 康志教授との共同研究にて、アルツハイマー型認知症に対し、米国産特別栽培種スペアミント由来のロスマリン酸の予防効果を明らかにし、2017127 生命科学系学会合同年次大会(兵庫県神戸市)にて、演題『アミロイド線維形成抑制に働く天然物化合物の探索』として学会発表いたしました。

この研究成果をより多くの方の健康にお役立ていただけるように、今後もさらなる品質追求・研究開発に取り組むとともに、安心かつ安全で高品質な商品をお届けして参ります。



【研究背景および研究概要】


 厚生労働省によると、2012年では65歳以上の高齢者の15%(約462万人)が認知症を発症していることが報告され、さらに2025年では認知症患者は約700万人、軽度認知障害(MCI)患者数を加算すると約1,300万人が認知症を患っている可能性があると発表されています。私たちは副作用が少なく毎日摂取し続けることが可能な食品成分による予防方法の開発に取り組んでいます。


 本研究では、130種を超える素材・成分の中に含まれるポリフェノールについて試験をしたところ、「ロスマリン酸」を多く含む特別栽培種スペアミント素材が、アルツハイマー型認知症の原因「アミロイドベータ(Aβ)」タンパク質のアミロイド線維化に対する抑制効果を持つことが分かりました。



  1. 1.「ロスマリン酸」含有スペアミント素材 ~認知症予防の可能性~


スペアミント(英名:spearmint、学名:mentha spicata)はシソ科の植物でハーブの一種であり、その歴史はペパーミントよりも古く、米国では葉を紅茶や飲み物、お菓子などに添えて食されています。また採取した精油はチューインガムや歯磨き粉のフレーバーにも使用されるなど、食経験も豊富です。


 スペアミントには主成分としてポリフェノールの一種である「ロスマリン酸」が含まれています。ロスマリン酸はアルツハイマー型認知症を発症する動物(マウス)にて、病気の発症原因である脳内のアミロイドベータ(Aβ)タンパク質の異常沈着を抑えることが確認されています。また、米国のヒト臨床試験において、ロスマリン酸を高含有する特別栽培種スペアミント抽出物(本研究でも使用)を摂取した成人男女では、認知機能の一種である「理解力」「認知力」「注意力」「集中力」「作業記憶」が改善することも報告されています(K. M. Nieman, et al. FFHD, 2015.)。


 「アルツハイマー型認知症」は、認知症の中で最も多い割合で発症することが知られており、およそ5割を占めています。主な原因は、脳内におけるAβタンパク質のアミロイド線維化により、老人斑として脳に沈着することで脳神経細胞に対し毒性を示し、脳組織の萎縮や認知機能の低下を招きます。そのため、認知症の早期発見と処置が重要と考えられています。



2.研究方法と結果


【実験方法】

   アメリカ産特別栽培種スペアミントから得た抽出物(以下、スペアミント抽出物)とその主成分、ロスマリン酸を含め、約130種類の植物由来生理活性物質や天然低分子化合物を、αシヌクレインタンパク質(レビー小体型認知症の原因。本研究ではスクリーニングとして使用)に添加し、アミロイド線維形成の抑制効果を調べました。

   このうち、アミロイド線維化を80%以上抑制した示したものについて、次いでアミロイドベータ(Aβ)タンパク質に添加し、同様にアミロイド線維化抑制作用を調べました。測定方法は、振盪プレートリーダーでチオフラビンT色素による蛍光強度を経時的に測定することで、各タンパク質のアミロイド線維形成量を調べ、素材の抑制作用を比較しました。



【結果】

本研究にて用いた約130種の天然素材において、スペアミント抽出物とその主成分であるロスマリン酸は、αシヌクレインの線維化を20%以下に抑えることが確認されました。さらに、スペアミント抽出物とロスマリン酸は、Aβタンパク質のアミロイド線維化反応を用量依存的に抑制しました。Aβ線維化の試験に用いた約40種の成分の中でも、スペアミント抽出物とロスマリン酸はAβのアミロイド線維化を20%以下に抑制し、高いアミロイド線維化抑制作用を持つことが明らかになりました。

また、ロスマリン酸をアミロイド線維が形成された後に添加すると、アミロイド線維が分解されることが確認できました。


 

【結論】

スペアミント抽出物とその主成分である「ロスマリン酸」は、αシヌクレイン、Aβのアミロイドの線維形成に対して高い抑制作用を有することが分かりました。さらに、ロスマリン酸には一度形成されたアミロイド線維を分解する働きがあることから、スペアミント抽出物の摂取によりアルツハイマー型認知症(アルツハイマー病ともいう)やレビー小体型認知症の予防にはたらく可能性が期待されます。

 

 

<成分に関するサイト>

 

◆わかさの秘密「ロスマリン酸」

ロスマリン酸が含まれる食品素材や健康情報について記載しています。

URLhttp://www.wakasanohimitsu.jp/seibun/rosmarinic-acid/

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