みらい研究所の公式サイトです。わかさ生活が学会発表した研究論文や研究への取り組みなど、研究情報を紹介します。

お知らせ

2017/06/20
スペアミントとその他の食品成分が「レビー小体型認知症」など脳疾患予防に繋がる可能性を学会発表

 株式会社わかさ生活(本社:京都市、代表取締役:角谷建耀知)は、北欧産野生種ブルーベリー「ビルベリー」と目の研究を長年行って参りました。また、2011年より新たに脳神経疾患の予防に関する研究にも尽力してきました。
 この度、わかさ生活と鳥取大学 河田 康志教授との共同研究にて、脳神経疾患における「レビー小体型認知症」または「パーキンソン病」に対するスペアミント、ビルベリー、サンタベリー※の予防効果を明らかにし、2017年6月20日 第17回 日本蛋白質科学会年会(宮城県 仙台市)にて演題名『αシヌクレインのアミロイド線維形成抑制に働く天然化合物の検索』を学会発表いたしました。


 この研究成果をより多くの方の健康にお役立ていただけるように、今後もさらなる品質追求・研究開発に取り組むとともに、安心かつ安全で高品質な商品をお届けして参ります。


【研究背景・内容】
 厚生労働省によると、65歳以上の高齢者の15%が認知症を発症しており、2025年の認知症患者は700万人を超えると予測されています。さらに軽度認知障害(MCI)患者数を加算すると約1,300万人が認知症を患っている可能性があり、認知症の早期の発見と処置が重要と考えられています。私たちは、副作用が少なく毎日摂取し続けることが可能な食品成分の探索に取り組んでいます。
 本試験では、米国にて品種開発されたスペアミントと、北欧産野生種サンタベリー※、北欧産野生種ビルベリーの各抽出物、およびそれぞれの主成分であるロズマリン酸、レスベラトロール、アントシアニン類を含む約130種の成分について、レビー小体型認知症やパーキンソン病発症の原因である「αシヌクレイン」蛋白質のアミロイド線維化に対する抑制効果を調べました。


1. スペアミント ~レビー小体型認知症予防の可能性~

 スペアミント(英名:spearmint、学名:mentha spicata)はシソ科の植物でハーブの一種であり、その歴史はペパーミントよりも古く、葉を紅茶や飲料、お菓子などに添えて食されています。また採取した精油はチューインガムや歯磨き粉のフレーバーにも使用されるなど、食経験も豊富です。
 スペアミントには主成分としてポリフェノールの一種である「ロズマリン酸」が含まれています。ロズマリン酸はアルツハイマー病自然発症モデルマウスに摂取させると、疾患原因である脳内アミロイドベータ(Aβ)の異常沈着を抑えることが確認されています。また、ヒト臨床試験にてスペアミント抽出物の摂取は、認知機能の一種である「理解力」「認知力」「注意力」「集中力」、あるいは「作業記憶」を改善することも報告されています。
 レビー小体型認知症は、アルツハイマー型認知症に次ぎ2番目に多い認知症です。主な原因として、αシヌクレイン蛋白質がアミロイド線維化し、脳神経細胞に対し毒性を示すことが知られています。そのため、スペアミント抽出物のロズマリン酸において、αシヌクレインのアミロイド線維化抑制作用を調べました。

2. 研究方法と結果


【方法】
 スペアミント抽出物、サンタベリーエキス、ビルベリーエキスとその主成分であるロズマリン酸、レスベラトロール、アントシアニン類を含む約130種類の植物由来生理活性物質や天然低分子化合物をそれぞれ0.5 mMの濃度でαシヌクレインに添加しました。その後、振盪プレートリーダーでチオフラビンT色素による蛍光強度を経時的に測定することでアミロイド線維形成量を調べ、各素材の抑制作用を比較しました。


【結果】
 αシヌクレインのアミロイド線維化反応は、スペアミント抽出物、サンタベリーエキス、ビルベリーエキスの添加により用量依存的に抑制されました。またそれぞれの主成分であるロズマリン酸、レスベラトロール、アントシアニン類はそれぞれαシヌクレインのアミロイド線維化を20%にまで抑制しました。


【結論】
 スペアミント抽出物、サンタベリーエキス、ビルベリーエキスはレビー小体型認知症やパーキンソン病の発症に繋がるαシヌクレインのアミロイド線維化を抑制することで、予防に繋がる可能性が示されました。

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