「目をバランスよく使う」とは?目の使い方にも個性が?
「視力」に限らず「見る」ことに焦点をあて、目の健康についてご紹介します。
人間には左右2つの目があり、両眼でモノを見ています。2つの目で見るということには、以下のような意味があります。
このように、私たちは左右2つの目で見ることで、外界の情報をより立体的にとらえています。また眼球は「外眼筋」と呼ばれる6本の筋肉で、左右それぞれを支え、動きをコントロールしながら、モノを見ています。例えば、近くを見るときは眼球が内側を向くように筋肉を動かし、遠くを見るときは眼球の間の角度を開くように動かしています(図参照)。これを基本に、上下・左右・斜め・遠近と眼球を運動させているのです。私たちは、左右同じように眼球を動かしていると思いがちですが、それぞれにクセがあり、偏った動かし方をしている人がほとんどなのです。もっと快適に見えるように、2つの目をバランスよく使う必要があります。
左右2つの目の使い方には、人それぞれクセがあります。このクセは眼の筋肉に刻み込まれ、どのようにモノを見ているかという目の使い方(見方)の個性がわかります。
私たちは、目の使い方の個性により、日常生活の中で知らず知らずのうちに、眼球の動きに偏りをつくってしまい、視力低下や眼精疲労、頭痛や肩こり、姿勢のゆがみなどを引き起こしている可能性があります。自分のクセや両眼の使い方を知り、改善することで目へのストレスを軽減できるのです。また、運動能力を高めたり、怪我や事故を未然に防ぐことにもつながります。不安や悩みがあるとき、2つの目は無意識のうちに強く内側を向く傾向があります。「時間がない!」と焦ってデスクワークしているときには、気持ちだけでなく目にも大きなストレスがかかっているのです。そんなときは、少し休息して遠くを眺め、体も気持ちもリラックス。ストレスが軽減され、能率アップできるはずです。