株式会社わかさ生活(本社:京都市、代表取締役:角谷建耀知)は、ブルーベリーサプリメントの主成分である北欧産野生種ブルーベリー「ビルベリー」や北欧に自生するサンタベリー[学名:Vaccinium visits-idaea L.]の機能性についての研究を続けてまいりました。
弊社では、商品をお客様にお届けするだけでなく、素材が持つ機能を明らかにすることで健康に悩みを持つ多くの方に役立てていただけると信じ、研究を進めています。
この度、岐阜薬科大学 原英彰教授(所在地:岐阜市)との共同研究で、『ビルベリーおよびサンタベリーがブルーライトによって引き起こされる網膜障害を軽減する』ことが明らかになり、この結果を、2014年3月29日(土)に日本薬学会 第134年会(熊本県)にて発表致しました。
<<近年注目を浴びている“ブルーライト”>>
ブルーライトは、パソコンや携帯端末機器、LED照明灯、あるいは太陽光に含まれる光のひとつで、眼精疲労や生活リズムの変調をきたす要因として近年注目されている青色の光です。
ブルーライトは紫外線と同様に高いエネルギーを持ち、目の角膜や水晶体を通過して黄斑部や網膜に直接的にダメージを与えます。
そのため、加齢黄斑変性症や網膜疾患の原因の1つとしても知られています。(加齢黄斑変性症は日本国内における失明原因の第4位の疾患です。)
<<ビルベリーとサンタベリーがブルーライトのダメージを軽減する>>
網膜は過剰なブルーライトを受けると、細胞内で生じた活性酸素により、ダメージを受けてしまいます。
この度、動物の網膜視細胞を用いた実験にて、ビルベリーエキスとサンタベリーエキスによってブルーライトによる網膜視細胞へのダメージが軽減されることが確認されました。
本研究の結果から、ビルベリーやサンタベリーを日常的に摂取することで網膜視細胞の健康維持に役立ち、ブルーライトによる目のダメージ軽減に繋がることが期待されます。
<<ブルーライトが人体に及ぼす影響 ~網膜疾患との関連性~>>
私たちの目は、太陽光やパソコン、携帯端末機器など日夜を問わず大量の光を受けています。中でも近年増えつつある、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を光源とした液晶モニター機器や照明などから青色光(ブルーライト)は多く発せられています(図2)。ブルーライトは人体に対し、眼精疲労や生活リズムの変調をきたすことが知られています。また、紫外線と同じく網膜や黄斑部にダメージをあたえ、網膜疾患や加齢黄斑変性症を引き起こす原因の1つと考えられています(図3)。
加齢黄斑変性症は、欧米の失明原因第1位の疾患ですが、日本国内では第4位で、近年の高齢化や食の欧米化に伴い患者数が増えつつあり、現在では50歳以上の成人約1%にこの症状が認められています(日本眼科学会HP「加齢黄斑変性」より)。加齢に伴って生じる老廃物や、酸化ストレスによるダメージが黄斑部や網膜へ蓄積した結果、様々な目の問題を引き起こします。
ブルーライトは、黄斑や網膜に酸化ストレスを引き起こし、老廃物の蓄積を促進させることで網膜疾患や加齢黄斑変性症の発症を早めることが知られています。そのため、ブルーライトによる網膜のダメージを軽減することは、目の健康維持にとって重要な意味を持っています。
<<研究の概要および結果>>
網膜視細胞(光受容体)を用いたin vitro試験において、ブルーライトにより引き起こされる細胞障害(細胞死、活性酸素種の産生、細胞死誘導因子の増加)に対し、ビルベリーエキス、サンタベリーエキスによる細胞保護効果について検討致しました。
【方法】本実験では、網膜視細胞(661W cell)を用いて試験を行いました。暗所にて細胞を培養し、培養中の網膜視細胞にブルーライト(青色LED:約470 nmの波長)を照射することで、細胞障害を引き起こしました。ブルーライト照射前にビルベリーエキス、サンタベリーエキスを細胞に添加し、ブルーライトが引き起こす細胞障害に対する保護効果について検討致しました。
【結果】網膜視細胞にブルーライトを照射することで引き起こされる細胞障害は、ビルベリーエキスまたはサンタベリーエキスの添加により抑制されました。
本研究の結果から、ビルベリーやサンタベリーを日常的に摂取することで網膜視細胞の健康維持に役立ち、ブルーライトによる目のダメージ軽減に繋がることが期待されます。