株式会社わかさ生活(本社:京都市、代表取締役:角谷建耀知)は、ブルーベリーサプリメントの主成分である北欧産野生種ブルーベリー「ビルベリー」の機能性や、目の健康についての研究を続けてまいりました。
弊社では、商品をお客様にお届けするだけでなく、目および視機能の健康維持に関する研究や、素材が持つ機能を研究することで、健康に悩みを持つ多くの方に役立てていただけると信じております。
この度、岐阜薬科大学 原英彰教授(所在地:岐阜県岐阜市)との共同研究で、『LEDから発せられるブルーライトが目に障害を及ぼす新規のメカニズム』を明らかにし、この結果を『2016年3月29日(火) 日本薬学会 第136年会』(横浜市)にて発表致します。
これからも、わかさ生活は安全で高品質な商品開発や成分の機能性研究を行い、皆様に健康を提供してまいります。
<研究背景・内容>
ブルーライトは、パソコンや携帯端末機器、LED照明灯、あるいは太陽光に含まれる可視光で、眼精疲労や生活リズムの変調をきたす要因として近年注目されています。
また、ブルーライトは紫外線と同様に高いエネルギーを持ち、目の角膜や水晶体を通過して黄斑や網膜に直接的にダメージを与えることも知られています。
そのため、加齢黄斑変性症や網膜疾患の原因の1つとしても知られています。
網膜は過剰なブルーライトに曝されると、細胞内で生じた活性酸素によりダメージを受けることはすでに報告されていました。
この度、動物の網膜視細胞を用いた実験にて、過剰なブルーライトの照射は網膜視細胞内にタンパク質の異常蓄積を引き起こし、活性酸素以外の要因で細胞にダメージを与えることを示しました。
<結論>
本研究の結果から、太陽光や液晶モニター機器、LED照明などから発せられるブルーライトから目を守るためには、細胞障害の要因となる活性酸素を抑えることに加え、視細胞での異常なタンパク質凝集を抑えることが、視機能障害に対する対策の一助となる可能性が示されました。
<詳細>
1. ブルーライトが人体に及ぼす影響 ~網膜疾患との関連性~
私たちの目は、太陽光やパソコン、携帯端末機器など日夜を問わず大量の光を受けています。中でも近年増えつつある、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を光源とした液晶モニター機器や照明などから青色光(ブルーライト)は多く発せられています。ブルーライトは人体に対し、眼精疲労や生活リズムの変調をきたすことが知られています。また、紫外線と同じく網膜や黄斑部にダメージをあたえ、網膜疾患や加齢黄斑変性症を引き起こす原因の1つと考えられています。
加齢黄斑変性症は、欧米の失明原因第1位の疾患ですが、日本国内では第4位で、近年の高齢化や食の欧米化に伴い患者数が増えつつあり、現在では50歳以上の成人約1%にこの症状が認められています(日本眼科学会HP「加齢黄斑変性」より)。加齢に伴って生じる老廃物や、酸化ストレスによるダメージが黄斑部や網膜へ蓄積した結果、様々な目の問題を引き起こします。
ブルーライトは、黄斑や網膜に酸化ストレスを引き起こし、老廃物の蓄積を促進させることで網膜疾患や加齢黄斑変性症の発症を早めることが知られています。そのため、ブルーライトによる網膜のダメージを軽減することは、目の健康維持にとって重要な意味を持っています。
2. 研究方法と結果
【方法】本実験では、網膜視細胞(661W cell)を用いて試験を行いました。暗所にて細胞を培養し、培養中の網膜視細胞にブルーライト(青色LED:約470 nmの波長)を照射することで、細胞障害を引き起こしました。
【結果】網膜視細胞にブルーライトを照射することで引き起こされる細胞障害は、視細胞内に存在する光受容タンパク質の異常凝集を引き起こし、また、細胞のタンパク質合成工場である小胞体におけるストレスを誘発することが示されました。
【結論】
本研究の結果から、太陽光や液晶モニター機器、LED照明などから発せられるブルーライトから目を守るためには、細胞障害の要因となる活性酸素を抑えることに加え、視細胞での異常なタンパク質凝集を抑えることが、視機能障害に対する対策の一助となる可能性が示されました。
3. わかさ生活の研究に関する情報は下記をご参照ください
◆わかさ生活研究所(URL:http://kenkyu.wakasa.jp/)
当社の過去の研究成果をまとめて掲載しております。