株式会社わかさ生活は、ブルーベリーサプリメントの主成分である北欧産野生種ブルーベリー「ビルベリー」の機能性について研究を続け、この度、北海道大学との産学共同研究『ビルベリーによる非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の予防に向けた基礎的検討』を、2016年7月7日~7月8日に開催された“第23回肝細胞研究会(大阪市)”にてポスター発表いたしました。
1. メタボリックシンドロームと非アルコール性脂肪肝炎(NASH)
日本では40~74歳の男性の4人に1人、女性の5人に1人がメタボリックシンドロームだといわれ、大きな社会問題になっています。メタボリックシンドロームでは、内臓脂肪や高脂血症、高血圧、高血糖などが主に着目されますが、一方で肝臓への悪影響は見過ごされてきました。そのため、肝臓疾患の病態解明と進行抑制、治療法の開発が緊急の課題となっています。
肝臓疾患としては、脂肪肝および進行性炎症を伴う非アルコール性脂肪肝炎(NASH:ナッシュ)が問題となります。NASHは、肥満が原因でインスリン抵抗性が起こり、肝細胞内の脂肪蓄積が増える(脂肪化)と、炎症や免疫の情報伝達を担うサイトカインの異常分泌や、酸化ストレスなどの要因が加わり、肝臓の慢性的な細胞障害や炎症、線維化が引き起こされます。NASHは、その後肝硬変や肝臓癌などへ進行していくため、早期の治療や予防が重要と考えられています。
2. 研究方法と結果
【方法】
マウス肝細胞株(AML12細胞)の脂肪化を促す特異的な刺激(リガンド)や酸化ストレスを与えることで、肝細胞の脂肪化を誘導しました。ビルベリーエキスを肝細胞の培養液中に添加することによって、肝細胞の脂肪化に対する影響を調べました。
【結果】
ビルベリーエキスを培養液中に添加することで、肝細胞の脂肪化が抑制されました。また、酸化ストレスによる肝細胞の障害は、ビルベリーエキスの添加により抑制されました。さらには、ビルベリーエキスで処置された肝細胞において、酸化ストレスに対する防御機能や細胞増殖機能が高まることが分かりました。
【結論】
これらの結果から、ビルベリーエキスは、初期の肝脂肪を防ぐとともに、二次的に起こる肝臓疾患の予防に対しても有効である可能性が示されました。
わかさ生活では目の総合健康企業として、目の健康をサポートする食品素材である北欧産野生種「ビルベリー」の研究にいち早く取り組み、ビルベリーが持つ目や脳、体に対する機能性を明らかにしてまいりました。
このような研究の積み重ねから医療用向けサプリメントの取り扱いも行っております。これからも各方面から信頼される研究を進め、目の健康に貢献してまいります。