チャノキ
1.エクサージとは
エクサージは、南インドのニルギリー地方で栽培されるお茶の一種「チャノキ」から採れる葉から緑茶と紅茶を作り、それぞれの茶葉より抽出したポリフェノールを独自の比率にてブレンドした素材です。
エクサージに含まれている成分は、カテキン類、テアフラビン類、ビタミン、ミネラル、アミノ酸などの多くの栄養素を含んでいます。その強い抗酸化作用は緑茶より抽出したカテキン類、紅茶に近い状態まで発酵させたテアフラビン類を豊富に含んでいることに起因します。エクサージの効果としては運動により発生する活性酸素の低下や、筋肉の損傷からの早期の回復が知られており、近年注目されている素材の一つです。
本試験では一般の健康な男女に2種類の用量(高・低)のエクサージを長期間飲用してもらい、強い抗酸化・抗炎症作用を持つエクサージがスポーツパフォーマンスを向上させることができるかを確認するために試験を行いました。
2. 研究方法と結果
【方法】
30歳以上、59歳以下の健康な男女を募集し、被験食品の高用量(1000 mg/day)群、低用量(500 mg/day)群、そしてプラセボ群の3群に20名ずつ割り付けしました。その後、試験開始日、試験開始6週間後、および12週間後にエアロバイクによる60分の運動負荷を与え、運動負荷0、30、60分後、運動後3時間に採血、唾液の採取を行いました。評価項目は、VAS(visual analogue scale)評価、血液一般生化学検査、血液中乳酸値、唾液中コルチゾールとした。統計解析は、Smirnov‐Grubbs testにより外れ値を除外し、Tukey–Kramer methodの一段階多重比較法により各群の総当たり検定を実施しました。
【結果および考察】
辞退・脱落者を除く被験者背景は、低用量群(平均45.8歳、計18名)、高用量群(平均45.4歳、計19名)、プラセボ群(平均45.8歳、計20名)であった。血液一般生化学検査の結果および医師による問診により、被験食品摂取による副作用は確認されませんでした。VAS評価では、試験開始6週目において低用量群においてプラセボ群と比較して「緊張」、「安心感」で低値傾向を示しました。血液中乳酸値は、6週目において低用量群で運動負荷30分後に(P<0.05)、高・低用量群共に運動負荷60分後にプラセボ群に対する変化量で有意な減少を示されました(P<0.01)。これらの結果から、本被験食品(エクサージ)は肉体のみならず精神ストレスにも影響を与え、運動パフォーマンスを良好な方向へ導きうることが示唆されました。